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戦略の実行が上手くいかない理由と、企業ブランドができること

戦略の実行が上手くいかない理由と、企業ブランドができること

ビジネスリーダーは、たとえ優れた戦略でも実行されなければ無意味であることを知っています。そして、ほとんどの人はその実行が上手くいっていないと認識しています。

では、どこで問題が起きているのでしょうか?しばしお付き合いいただき、実行が失敗する3つの重要なポイントと、ブランド主導の組織がそれぞれに対してどのように対処できるかを見ていきましょう。

数年前のエコノミストの報告書では、この問題の重要性が指摘されました。数百人の経営幹部を対象にした調査では、90%近くが実行が成功のための重要な要素であると回答し、60%以上が実行段階における自身の取り組みが不足していると述べました。また、実行を成功させた少数の企業が成長面で他を圧倒していることも分かりました。

ポイント1:幹部の関与とサポート

実行におけるトラブルはトップ層から始まります。エコノミストの報告書によれば、実行が成功するために最も重要な要素は、幹部からの賛同とサポートでした。実行の重要性が伝わるようなスキームができていないか、その開始後に実行のための取り組みを支援できていないか、マイクロマネジメントを行おうとしている場合、質の低い実行に終わってしまいます。

ポイント2:中間管理職層の混乱

中間管理職層は通常、トップ層からそのままの形で戦略内容を受け取ります(ひどくつまらないパワーポイント資料であることがしばしばあります)。そして、彼らにはその戦略を現場レベルに落とし込む責任があります。この作業に優れていない傾向にあるため、下からの反感を得るような適当な目標と指示で間に合わせることになります。

ポイント3:現場レベルの動機付け

実行の連鎖の末端にいる人々は変革に抵抗することで知られています。たいてい何人かの自己指導型がいて、取り組みに前向きな層がいますが、一般大衆の大部分は戦略の変更に明確な意義を見出せないため、リスクやその変化が彼らの日常のルーティーンにどのように干渉するかに焦点を当てます。そのため、実行が困難になるのです。

それでは、ブランドが果たすべき役割とは何なのでしょうか。

まずはじめに、これまで言及してきたのは企業ブランドであり、製品のブランドではありません。そして、企業ブランドとは、顧客への価値創造の形で定義され、シンプルでかつ説得力があり、記憶に残る形で考えられた、組織の中核的なパーパスを指します。つまり、私たちはロゴについて話しているのではなく、ブランドを非常に戦略的な手法として捉え、戦略と実行を繋げる強力な機能を発揮するものとしています。

それでは、ブランド主導の考え方が、重要なポイントそれぞれに対してどのように適用されるかを見てみましょう。

  • 幹部向けの解決策:戦略から戦略的なパーパスへ

戦略を組織の中核である戦略的なパーパスに結びつけることで、ブランドの力が活用され、無味乾燥なパワーポイントが魅力的な行動喚起に生まれ変わります。組織全体で実施される実行の各段階で、組織を前進させる核となる”Why”と戦略が明示的に結びつきます。戦略の目的はブランドの言葉とイメージを用いて表現され、それによって記憶に残り、感情的に共鳴され、常に顧客志向となります。

  • 中間管理職層向けの解決策:ブラックボックスの中の文脈

戦略が企業ブランドと共に中間管理職層に伝えられると、戦略を現場レベルまでに落とし込む作業は実質的に完了しています。ブランド主導の組織では、現場レベルの人々はブランドを試金石、つまりある変化が企業全体の方向性と一貫しているかを判断するためのシンプルなテストとして活用することに慣れています。中間管理職層はその試金石が実行の取り組みに忠実に適用されているかを確認するだけで充分であるのです。

  • 現場向けの解決策:ランダムな変更から意味のある進歩へ

ブランドの最も有用な魔力の一つは、組織内の各階層にパーパスの力を届ける能力です。ディズニーのレジ打ちや駐車場の従業員、またはデザインアシスタントが、業務プロセスの変更の提案を見て、それが企業のパーパスである「誰かのために幸せを創造する」を促進するのに役立つと自ら確認できると、賛同を得るのが計り知れないほど容易になります。

企業ブランドは、実行段階における全ての問題に対する絶対的な治療法ではありません。多くの戦略的な取り組みが上手くいかないのは、実行に必要な社内のスキルやリソースが不足してるか、その他の運用上の理由があるからです。しかし、戦略自体も同じくらい失敗する可能性があります。なぜなら、戦略が道から逸れて見失われる、つまり、組織が提案された変化の目的を見失い、実行への動機が失われるからです。

ここで役立つのが企業ブランドです。企業のパーパスが行く道を常に鮮明にし、明るく照らしておくことで、戦略の事項が成功する確率が大いに改善されるのです。